筋ジストロフィーはどんな病気?
筋ジストロフィーとは、遺伝性の病気であり、筋肉の破壊が生じる様々な疾患の総称です。デュシェンヌ型、ベッカー型、顔面肩甲上腕型、筋緊張型などがあります。型によって障害部位や進行の経過が異なります。筋力低下や筋委縮が左右対称に生じることや、皮膚の知覚が保たれる点で神経性障害とは区別されることが特徴です。すでに各疾患によって特定の遺伝子異常が発見されています。
筋ジストロフィーの主な症状は?
筋ジストロフィーは乳児期では明確な症状はみられませんが、検査をすればすでに筋細胞が壊れているところがあります。3歳から5歳ぐらいになると、腰・大腿の筋力低下が起き転びやすいくなったりします。そして10歳前後で歩けなくなり、思春期以降になれば呼吸筋も損なわれ、呼吸不全となり人工呼吸器が必要になります。個人差により病気の進行が遅くいベッカー型と呼ばれる軽症のタイプもあります。
筋ジストロフィーの主な原因は?
筋ジストロフィーを発症する原因は、X染色体短腕にあるジストロフィン遺伝子の異常にあります。この病気のひとの約2/3以上は、両親の異常な遺伝子を受け継ぐことによって発症します。残りの1/3の発病したひとは正常の遺伝子を持つ両親から産まれますが、突然変異によって遺伝子の異常が発生し、発病します。この病気は男性にしか発病しません。
筋ジストロフィーの主な検査と診断方法は?
筋ジストロフィーの検査方法は、症状の観察や採血、筋電図などをチェックすることにより行います。筋力の低下や転倒などのような病状を観察し、さらに採血によって、この病気の診断を行います。また、筋電図で筋肉の異常を診断し、DNAテストによって、遺伝子の異常などを判別することも出来ます。筋肉組織を採取して、組織の特徴的な病理所見を行うこともあります。
筋ジストロフィーの主な治療方法は?
筋ジストロフィーは筋肉の動きが失われていく症例のことで、放置しておくと自発呼吸もできなくなり死に至ります。日本でも難病に指定されていますが、これといった治療法がなくなってしまうと対処できる方法がないというのが実情なのです。原因が不明なため、治療の手がかりも見つけることができず、多くの患者さんが苦しんでいる病気なのです。
筋ジストロフィーの初診に適した診療科目